地域猫活動の進め方

1.情報収集

●飼い主のいない猫に餌を与えている人はいるのか?
●猫の数は?その性別は?
●飼い猫なのか飼い主がいない猫なのかの判別は可能か?(首輪、名札など)
上記の情報がわかると問題点が把握でき、対策(目標)が立てやすくなります。

2.地域猫活動を行うか
自治会主体で決定(会議の開催)

●猫による被害で困っている人や猫の管理に反対する人も参加した話し合いで、自治会として地域猫活動を行うかどうか決めます。
●実施が決まったら回覧板、掲示板などを利用し、自治会内での活動への理解を深めます。

会議には必要に応じて行政担当者も出席して行います。(地域猫活動の解説など)合意形成後は、会議の席で活動有志を募ることもできます。
活動の継続には複数名の協力者が必要です。

3.活動のルール作り

●役割分担やローテーションを決め、自治会の実情に応じた継続可能な無理のないルールを作ります。
それぞれの地域において飼い主のいない猫によって困っている内容は異なりますので、情報収集や会議の中で判明した問題点を解決することを目標にします。飼い主のいない猫の寿命は4~5年といわれていますので、実際に数が減っていくには複数年の時間が必要です。

▶︎ 活動を始めた当面はこれ以上猫を増やさない、餌やりや糞尿による迷惑防止が目標となることもあります。トイレの設置(場所、清掃、担当など)
▶︎ 餌やりの場所の近くにトイレを設置することで、被害をかなり減らすことができるといわれています。
餌やりの場所やトイレの周りを片付ける際に、ゴミ拾いなどの環境美化もできると良いです。
餌やり(場所、時間、担当など)
▶︎ 毎日同じ時間に同じ場所で、地域で管理すると決めた猫のみに餌やりを行います。
置き餌(餌を置きっぱなしにする)をしないことが重要です。(食べ残しもすぐ片づける)
置き餌は季節によっては腐敗するなど環境の悪化を招いたり、カラスやネズミなどの餌となったり他地域の猫を呼び込んでしまうこともあります。

4.不妊去勢手術

●飼い主のいない猫を保護し、不妊去勢手術をして元の場所に戻します。
地域猫活動に不妊去勢手術は不可欠です◎
不妊去勢手術をせず、外を自由に出歩いている飼い猫は飼い主のいない猫が増える原因となりえますので、飼い主の方のご協力も重要です。
▶︎ 地域のすべての飼い主のいない猫に手術を行えばだんだんと数が減っていくことになります。
岐阜県(岐阜市を除く)では地域猫活動を行う自治会で、飼い主のいない猫であることを確認した猫のみ、動物愛護センターにおいて無料で不妊去勢手術を行います。
猫の保護、動物愛護センターへの搬入、元の場所に猫を戻すのは原則自治会で行います。
不妊去勢手術後の猫は、手術を実施したことを識別するため耳をV字カットします。

5.その後の管理

自治会で決めたルールに基づき、目標に向けて餌やりやトイレの管理などを行います。
●長期にわたる活動になるため、随時、役割分担やローテーションなどのルールの見直しをしながら活動を継続することが重要です。
地域猫活動を知った人がその地域に猫を捨てていくことがあるので、捨て猫の防止を徹底します。
回覧板や地域の掲示板を利用するなどして、活動状況を周辺住民に周知します。地域猫を飼い猫として飼養する飼い主の方を探すことも重要です。
「動物ボランティアとの協力」
地域猫活動を自治会のみで実施するのは難しいこともありますので、経験のある動物ボランティアに協力をお願いしながら、活動を実施していく方法もあります。

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